さくらんぼロリーポップ
天の邪鬼のホンネ

悶々としているうちに時間はあっという間に過ぎ、気付けば日付は日曜日になっていた。


「はぁ……」


10時に駅前に向かわなければ、豹は龍を会長の座から引きずり落とすと言っていた。


だから自分には豹の元に行くという選択肢しかないってわかってるのに……行きたくない。


それは決して、今にも雨が降りそうな重い曇天のせいなんかじゃない。


風紀委員長に体の関係で自分を辞めさせるよう取り引きしていた豹のことだ。


龍に会長を辞めさせる為にはどんな手段も厭わないだろう……。


そう思えば思う程、豹という人間が恐く思えてしまうのだった。


自分の力で会長としての責務を真っ当しようとしている龍を支えたい。


龍を守ると言った自分に出来る龍を会長の座から守る方法。


資料室で脅迫された日からずっと悩み続けた藍楽が出した答え。


時計の針が10時を示すと同時に藍楽が向かった場所は……。


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