さくらんぼロリーポップ
まだ自分の机の前で藍楽を見下ろす2人を無視して、手元の書類に意識を戻した。
上気していた頬が徐々にいつもの温度におさまっていく。
しかし気を取り直して握ったペンで生徒会と書いた瞬間、生徒会室で優しく丁寧に仕事を教えてくれる豹の姿が浮かんで、
「っ!」
思わず大慌てで頭を振った。
自分が正式に生徒会に入ったらこんな風に豹と親しくなれるかも……。
なんて、一瞬浮かんだ想像というか妄想に自分で自分に赤面してしまう。
「高原さん……大丈夫か?」
「急に頭振るとかなんか挙動不審~」
「う、うるさいな! 気が散るからあっち行っててよ!」
急に頭を振り出した藍楽を怪訝に見下ろす椎菜と修護に、気まずい藍楽はシッシと手を振って去るように促した。