さくらんぼロリーポップ
「それで椎菜にも手伝ってもらっていたんだが。そしたら高原さんにも声をかけたらどうかって言い出して」
その提案を聞いた高梨兄弟が藍楽に興味を示し、勧誘しようという流れになったという。
なんでわざわざ風紀委員に所属している自分に……。
なんていう藍楽の疑問に、
「だって藍楽って、男前な高原先輩たちと四六時中居るせいか、他の男子への興味薄いんだもん! だから椎菜は心配してるの!」
熱り立ったような藍楽がジタバタしながら熱弁をふるい始めた。
そう言われて否定出来るほど心当たりが無いワケではない。
それでも周りの恋愛事情を見届けたことで藍楽の心は満たされているのが事実。
自分もあんな風に……なんて燃えないのが正直な気持ちだった。