Infinite Information
何が起きているのかはわからない。
空間が歪んで見えた。
これはお父さんが能力を使用している状態よりも圧倒的なものだ。
これが『神山ミコト』………
これが『超越者』………


「制御できるようになったのはつい最近なんだ。
制御はできるけど手加減はできない。
それだけはわかってほしい」

「わかってる」


私は体中から汗が出ていた。
まともに戦える状態ではない。
まだ、何もしていないのにこの緊張感は何なんだろう。


「それじゃあ、いくよ」


その瞬間、身体の自由が効かなくなった。
これは『念力』だ。
さらに、私が手に持っていたナイフ・法被も『分解』されてしまった。
私は何が起きているのかが分からなかった。
なんで能力を二つ以上も使えるの………
私は立ったまま、何もできない。

『神山ミコト』が近づいてくた。
私の前に立ち、メスを『具現化』させた。


「これでいい」


メスを向けた状態で勝負の結果を聞きたいらしい。
私は『神山ミコト』に負けたくない………
でも………


「私は………」

「ちょっと待て」


私は驚いた。
負けを宣言する前に誰かの声が聞こえた。
見るとヨシトだ。
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