Infinite Information
「そんな………」

神山ミコトが『防壁』の隙間から入っている私の腕を掴んだ。


「もう、いいでしょ。
いくら戦っても無意味なんだ」


私は負けたくない………
隙間を作った状態で片腕に爆弾を用意した。
これが最後の策だ。
『神山ミコト』は私の腕を離した。
余裕なのだろう。
私は隙間に爆弾を入れて、ヨシトと一緒にその場を離れた。




―――そして
爆発した。
あれは小型だがビル一つを壊すほどの威力があった。
本当の最後の手段だった。
これを使用したら私も爆発の範囲内にいるから死ぬだろう。
でも、『神山ミコト』は『防壁』能力で自分と外に壁を作っていた。
私は爆発に巻き込まれなかった。


「アカネ………化物を倒したぞ」

「………」

「さすが『W』の総長だ」


私は勝っても嬉しくなかった。
人がまた死んだ。
罪悪感しか残らない。


「辻本、まだやるの」


私は爆発した方向を見た。
ヨシトも笑顔が消え、驚いていた。
『神山ミコト』は無傷だった。
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