Infinite Information
店内は閉店になっていた。
たぶん、幹部が連絡してくれたのだろう。


「アカネちゃん」


HFの店長、瀬川ユウキが現れた。


瀬川ユウキはお父さんの知り合い。
HFの店長である。
子供の頃からここでご飯を食べに来ていたので顔を覚えている。
『W』とは関係のない一般人だけど『W』に協力してくれる。


「大丈夫。血だらけだけど………」

「大丈夫です。
それより、ご迷惑をお掛けます。
突然、このようなことになってしまって………」

「心配しなくていいよ。
それにお父さんがお亡くなりになって色々大変なんだから」

「………」


しばらくして、ヨシトが部下を連れて来た。


「総長、言われたとおりに部下を連れてきました」

「ありがとう」

「これからどうしますか」

「今は、ここを動くことができない。
しばらくここに滞在させてもらう予定」

「いいよ。
予定じゃなくてアカネちゃんの好きなように使って」

「ありがとうございます。瀬川さん」

「おっちゃん、ありがとう」

「小僧、アカネちゃんに何かしたらただじゃおかないぞ」

「エッ………」

「それじゃあ、アカネちゃん、僕はカウンターの方にいるからね。
この店の上の部屋は僕の家だから使って構わないよ。
鍵はこれね」


私は鍵を渡された。


「ありがとうございます」


瀬川さんはカウンターの方に移動して食器を洗い始めた。


「総長、あの人を信用していいんですか。
なんか見た感じ総長に好意持っているように思えるんですけど………」

「いいの。
瀬川さんはいつもあんな感じだから。
それより、今後のことを考えましょう」
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