Infinite Information
私は見える世界を説明した。
先生は落ち着いて聞いていた。
説明し終わると、森下先生は両親を診察室から出させた。


「ナナミさん。ちょっとしたゲームをしない」


私が頷くと先生は机からボードゲームを出した。
私は先生にルールを聞いた。


「それじゃあ、始めるよ」


私と森下先生は駒を交代で打ち続けた。

しばらくすると、森下先生は手を止めた。


「さて、あと何手で勝てると思う」

「十二手」


私は頭の中に浮かぶ道筋の中で最短の答えを言った。


「私がこの駒をここに置いたら…」


先生は駒を動かした。

先生が無駄な手を打った。


「八手」

「このゲームはやったことあるの」

「ううん、ない」

「そうか」


その後、私は八手打った。

八手後、森下先生は腕を組み、考え始めた。
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