Infinite Information
僕は二人がいる場所まで走った。
場所は廃墟ビルだ。
『C』の活動で何度か通ったから覚えていた。


僕がいたデパートからも近い。
すぐに目的地に着いた。
ビルの入り口には男が二人立っていた。
正面から入るのは無理がある。
僕は裏口に行くが、ここにも人がいた。


僕は考えた。
ビルに入るにはどうすればいいのかを………


僕はビルを見ていると視界に隣のビルが映った。
隣のビルは廃墟ビルではないが、階ごとに会社があり、出入りが自由だった。
僕は屋上まで登ろうとした。
だが、屋上につながるドアに鍵がかけられていた。
開く気配がない。


しがたがない………


僕は『肉体強化系』の『強化』能力で左手に力を入れた。
ドアを無理やり開けた。
ビル内に破壊音が響いた。
僕は屋上に逃げた。


屋上に着くと僕のいるビルの方の高さが大きいことに気づく。
僕は『空間系』の念力で自分を浮かせた。
ただ、能力値三十だと二十秒が限界だ。
僕は急いで隣のビルに移動した。
移動して僕はビルの中に入った。
僕は静かに入った。
そのとき、


バーン………


雷音が聞こえた。


伊藤………


僕は音のする方へ行った。
部屋を覗くと伊藤とナナミ、知らない男がいた。
伊藤と男が話していた。
ナナミは眠らされているのだろうか。
動かない。


「おまえが噂の『C』か」


「そうだ。
俺たちの仲間を返してもらう」

「別に返すさ………
この娘にはもともと用はない」

「………」

「我々『W』はお前に用があるんだ」


男は僕に気づいていた。


「出てこい、『神山ミコト』」
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