Infinite Information
5. その名は『総長』
―――僕達は町に帰ってきた。
ここまで戻ってくる途中、メディアを通して状況を確認したが警察は動く気配が無い。
長期戦にするつもりだろう。
要求もなく、ただTVで訴える『R』のボス(椿十郎)。
「ナナミ、ここからは危険だ。
ナナミは家に帰ったほうがいい」
「大丈夫。私も一緒に行く」
「ダメだ」
僕の一言でナナミは下を向いてしまった。
「ごめん。でも危険なんだ。
伊藤に続いてナナミにまで危険な思いをしてほしくないんだ」
しばらく僕達は無言になった。
分かってほしかった。
僕は『超越者』の姿を見られたくなかったからだ。
「わかった」
「ありがとう」
「でも行く前に少しだけ待って………」
「なんで………」
「どんな可能性があるか、聞いてほしいから………」
ナナミは首に付けているアクセサリーを取ろうとした。
僕はナナミの手を掴んだ。
「いいんだ。過程や可能性が全てじゃないんだ………
結果が全てなんだ。
僕は何があっても必ずナナミに会いに行く。
僕を信じてくれ」
ナナミはアクセサリーから手を離した。
「ありがとう。言ってくる」
ナナミはただ頷いた。
僕は現場まで走った。
ナナミを置いて………
ここまで戻ってくる途中、メディアを通して状況を確認したが警察は動く気配が無い。
長期戦にするつもりだろう。
要求もなく、ただTVで訴える『R』のボス(椿十郎)。
「ナナミ、ここからは危険だ。
ナナミは家に帰ったほうがいい」
「大丈夫。私も一緒に行く」
「ダメだ」
僕の一言でナナミは下を向いてしまった。
「ごめん。でも危険なんだ。
伊藤に続いてナナミにまで危険な思いをしてほしくないんだ」
しばらく僕達は無言になった。
分かってほしかった。
僕は『超越者』の姿を見られたくなかったからだ。
「わかった」
「ありがとう」
「でも行く前に少しだけ待って………」
「なんで………」
「どんな可能性があるか、聞いてほしいから………」
ナナミは首に付けているアクセサリーを取ろうとした。
僕はナナミの手を掴んだ。
「いいんだ。過程や可能性が全てじゃないんだ………
結果が全てなんだ。
僕は何があっても必ずナナミに会いに行く。
僕を信じてくれ」
ナナミはアクセサリーから手を離した。
「ありがとう。言ってくる」
ナナミはただ頷いた。
僕は現場まで走った。
ナナミを置いて………