Infinite Information
僕の腕輪は壊れた。
もう抑えきれないのだろう
僕はもうどうでもよくなった。
約束をしたこと・世界のこと・能力のこと
僕はもうこの世界で生きたくない。


「そうだ。お前はそれでいい」


この男のことなどどうでもいい。
この国のことなどどうでもいい。
全て消してしまえば考える必要なんてないんだ。
僕は右腕を男に向けた。


「何のつもりだ」


男は何がしたいのかわからないのだろう


「………」


僕はどうでもいいと感じた。
ただ破壊したい。
だが、まず手始めにこの男を殺す。


僕は空間の粒子を『圧縮』した。
さらに『分解』能力を粒子に取り入れた。
『放出』能力で男まで飛ばした。


男は避けた。
さすが『肉体強化系』だ。
だが、お前が避けても意味が無い。
僕はこの男に興味などなかった。
僕の飛ばしたものがどこか遠くの方で爆発した。
男は強風でもビクともしていない。


僕は飛ばした方向を見た。
山が一つ消えていた。


「ほう、これが本当のお前の力か」

「………」

「だが………」


男は消えた。
この前ビルで使用した技だろう。
だが無駄なことだ。
男は僕の背後から殴ろうとした。
僕は自分の周りを粒子で固めた。


「馬鹿め。
私が『キャンセラー』を付けていることを忘れたか」


男は僕を殴った。
男はグローブの『キャンセラー』付けているから殴ればどんな能力者でも殴れると思ったのだろう。


馬鹿が………


男の拳は僕には届かない。
身体の周りを『防壁』能力で固めているからだ。
それに僕に『キャンセラー』は効かない。


僕は男の手を掴み『分解』能力を使用した。
このままグローブごと男を消そうとした。
でも、グローブは消えても男は消える気配が無い。
僕は手を離した。


「私の能力は『強化』だ。
細胞レベルで強化しているのだ。
『分解』されるわけがなかろう。
さあ、続きと行こう」


男は余裕の表情をしていた。
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