Infinite Information
幹部が全員驚いていた。
そんなことはどうでもよかった。
「皆さま、次期総長になりたいという人がいましたら、どうぞ立候補してください」
誰も立候補する者がいない。
私は自分の場所に戻り座った。
「本来、20歳になった頃に総長を継ぐことになっておりました。
五代目総長が不在となり、生存の可能性がないと判断したためこの日を持ちまして、私が六代目総長を継がせてもらいます」
幹部は誰も何も言わない。
「最後に一言言わせてもらいます。
私は先代よりも強いです」
私はまた一人一人に目を向けた。
「それでは、これにて就任式を終わらせてもらいます」
私は立ちあがり、部屋に戻ろうとした。
しかし、一つ言い忘れたことがあった。
私は幹部の一人に目を向けた。
「森下、死体の処理をお願いします」
「はい」
「それから、その畳も取り換えておいてください。
いつまでも血が付いているのは縁起が良くないから」
「わかりました」
私は座敷から出た。
廊下には部下が数名いた。
「総長、お疲れ様です」
私は何も言わず、廊下を歩き始めた。
部下も後ろから歩いてくる。
「付いてこないで………
一人にさせて………」
「わかりました」
私は一人で部屋まで戻った。
部屋に付き、声を出さずに泣いた。
―――『W』とは
『W』という組織は二つの構成となっている。
一つが『過激派』
もう一つ『穏健派』
もともと『W』という組織は『穏健派』から作られたものだった。
それなのに代が変わるごとに『過激派』が現れ、現在に至るわけである。
『W』という組織が誕生した理由は『世界の成長を求める』ことが目的で作られたものだ。
今から800年前、『神』が生まれ、二十歳になったとき、村の人に『一人一人に見えざる力を持っている』と話して『神』以外にも能力者が現れた。
そして『神』が命と引き換えに滅んでしまった文化の記憶を一人の男に与えた。
それを50年で完成させた。
そんなことはどうでもよかった。
「皆さま、次期総長になりたいという人がいましたら、どうぞ立候補してください」
誰も立候補する者がいない。
私は自分の場所に戻り座った。
「本来、20歳になった頃に総長を継ぐことになっておりました。
五代目総長が不在となり、生存の可能性がないと判断したためこの日を持ちまして、私が六代目総長を継がせてもらいます」
幹部は誰も何も言わない。
「最後に一言言わせてもらいます。
私は先代よりも強いです」
私はまた一人一人に目を向けた。
「それでは、これにて就任式を終わらせてもらいます」
私は立ちあがり、部屋に戻ろうとした。
しかし、一つ言い忘れたことがあった。
私は幹部の一人に目を向けた。
「森下、死体の処理をお願いします」
「はい」
「それから、その畳も取り換えておいてください。
いつまでも血が付いているのは縁起が良くないから」
「わかりました」
私は座敷から出た。
廊下には部下が数名いた。
「総長、お疲れ様です」
私は何も言わず、廊下を歩き始めた。
部下も後ろから歩いてくる。
「付いてこないで………
一人にさせて………」
「わかりました」
私は一人で部屋まで戻った。
部屋に付き、声を出さずに泣いた。
―――『W』とは
『W』という組織は二つの構成となっている。
一つが『過激派』
もう一つ『穏健派』
もともと『W』という組織は『穏健派』から作られたものだった。
それなのに代が変わるごとに『過激派』が現れ、現在に至るわけである。
『W』という組織が誕生した理由は『世界の成長を求める』ことが目的で作られたものだ。
今から800年前、『神』が生まれ、二十歳になったとき、村の人に『一人一人に見えざる力を持っている』と話して『神』以外にも能力者が現れた。
そして『神』が命と引き換えに滅んでしまった文化の記憶を一人の男に与えた。
それを50年で完成させた。