Infinite Information
―――中学三年次
私はお父さんに呼び出された。
話の内容は高校を指定するものだった。
私は断った。
進学校に行くためだった。
けれどもそれは認められず、仕方が無く、私立青竜学園に入学することとなった。




―――入学前日
お父さんに呼び出されると今度は初の任務を言われる。
内容は『神山ミコト』を監視するものだった。
意味がわからなかった。
資料を森下から貰ったがどこにでもいる平凡な男の子ではないか。
お父さんも森下も資料のことしか話さず、意味がわからない。


とりあえず、入学初日に『神山ミコト』を捜して見ると同じクラスだった。
しかも、席が隣だった。
最初の印象は暗い少年だと思った。
誰とも話さず、教室に居る存在だ。
でも一人だけ話す奴がいた。
それが『伊藤マサ』だった。
不思議な感じだった。
なんでこんな奴に話しかけるのだろうと………




―――数日後
私は監視するのに飽きてしまった。
毎日毎日観察をするが行動は毎日同じだった。
『伊藤マサ』と話し、授業は昼寝。
私は『神山ミコト』に話しかけてしまった。


「ねえ、あんた」

『神山ミコト』は驚いていた。

「そうよ、あんたよ」

「僕………」

「あんた、毎日授業は寝ているけど、何考えているの」

「今日、体調が悪いから………」

「そうなの………どこらへんが」

「今日は腕が痛い」

「腕を枕にしているからじゃないの」

「………」


適当に言ったが図星のようだ。
担任の綾瀬先生が現れた。


「それでは、次の授業は能力検査です。
指定の教室に向かってください」


私は席を立ち、廊下に出ようとした。
『神山ミコト』と見た。帰る準備をしていた。


「ちょっと、あんた何しているの」

「体調が悪いから………」

「そうなの」


そして『神山ミコト』は帰ってしまった。
私は指定の教室に移動しているとき、後ろから声を掛けられた。
振り向くと『伊藤マサ』がいた。
< 87 / 467 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop