Infinite Information
―――1ヵ月後
御父さんに任務の報告をするになった。


<報告>
『神山ミコト』
・学校の行動は毎日同じであり、授業は寝る。
(綾瀬マナ先生のときだけ授業中起きている)
・『伊藤マサ』以外の人とは話さない。
・能力検査等の能力関連の授業になると学校をサボる、もしくは帰宅する。
・友達となり、話してみると何も興味がない。
・無能力者


報告後
お父さんが話した。


「『伊藤マサ』と『綾瀬マナ』とはどういう人物だ」

「『綾瀬マナ』は歴史専門の先生です。
また陸上部の顧問もしています。
容姿は美人です。
『伊藤マサ』は『神山ミコト』の幼馴染です。
それ以外は特徴がありません」

「そうか、何も興味はないらしいが思春期はあるようだな」


お父さんが冗談を言うのは珍しかった。


「それでは、今後も『神山ミコト』の任務を任せる」


お父さんが部屋から出ようとした。


「ちょっと待って」

「なんだ」

「なんで彼にこだわるの。
ただの高校生じゃない」

「任務とは言われたことをすればいいのだ」

「でも………」

「それが任務だ」

「分かったわ」


お父さんは部屋から出て行った。


―――高校1年次の2学期
伊藤が私に相談してきた。
話の内容は『神山ミコト』の手伝いをすることだった。


「何をすればいいの」

「うちのクラスに『白崎ナナミ』っているよな」

「いるけど、どうして」

「ミコトが話したいらしい」

「お断りさせてもらうわ」

「そうか」


伊藤は仕方がないと思ったのかガッカリして離れて行った。
私はこの日、『神山ミコト』と『伊藤マサ』を監視した。
何かをするのではないかと思った。

『きっと何かをする』

それだけはわかった。
でも予想とは大きく外れ、ただ『白崎ナナミ』と話しているだけだった。
『伊藤マサ』が仲介で友達になるもので監視する意味が無かった。
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