Infinite Information
「アカネ、全て本当のことなんだ。
アカネには内緒にしていたが、初の任務『神山ミコト』を監視する理由は『超越者』として目覚めているのかを知るためだったんだ」

「そもそもなんなのよ。
『超越者』って」

「『想定内の能力値を超える超越者』
それは超越者だけで世界が滅ぼすことができるほどの力を持つ者なんだ………」

「なんでミコトなのよ」

「それが運命だったんだ」

「証拠を見せてよ」

「証拠ならあるよ。
現場の近くの山が一つ消えたよね。
あれは僕がやったことなんだ」

「………」

「それに大量のメスも僕が『具現化』したものだ。
それが証拠だよ」

「嘘を言わないで………」

「それが真実なんだ………」


『神山ミコト』にそんな力があったなんて知りもしなかった。
私は今までただの高校生としか見ていなかったけど、お父さんも他の皆もそうとは思ってなかったんだ。
私はこれからどうすればいいのよ。
総長になる前の任務を馬鹿にした私が………
総長としてやっていけるの………


「気にすることはない」

「お父さん」

「アカネの任務は『W』の組織では最重要任務だったんだ。
それにこの前の事件のことも一部の幹部しか知らないものなんだ」

「どうして私に教えてくれなかったのよ」

「………すまない」

「どうして………」

「行けば死ぬかもしれない場所に娘を連れて行けなかったんだ」

「でも、私はお父さんよりも強い」

「それは分かっている。
だが『神山ミコト』はそれ以上に強い。
それに危険だったんだ」

「わからない」


私はお父さんの話していることも、ほかの皆が話しているも信用できなかった。
私は少し考えた。
彼らが言っていることはすべて『神山ミコト』が『超越者』という点から話が広がっている。
ならば………


「神山ミコト」

「………」

「私と勝負をしなさい」
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