不良彼氏〜金髪と天然〜



「やや、そんな訳じゃなくてっ」



「…わかってる」



芦田はふう……とため息をついた



単純な奴なのかもな。芦田って



少しの沈黙の後、



「あたしね、昔よくこの公園に来てたんだーなんか落ち着くんだ。この公園」



芦田が思い出話をし始めた。



その中にはガキの頃のアツさんの話もあって、



あのアツさんの話しに俺も笑っていたら何故か芦田の表情が真剣になった。



「どうしたんだよ。」



気になって問い掛けると、



「いやぁ、あの小沢くんが笑ってるの見てたら素敵だなぁって思えてきて」



「……はァ?」



素敵って…



「小沢くん、学校でもそうして笑ってればいいのに」



そうして、満面の笑顔で顔を覗き込んでくる。



コイツといると、調子が狂う。



コイツの笑顔に見とれてる自分自身に驚きながら立ち上がる。




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