不良彼氏〜金髪と天然〜
☆第2章☆
気づき始めたものは…
「小沢くんっ買ってきたよー!」
最近、昼休みや放課後に小沢くんと過ごすことが多くなった。
前まで全然喋ってくれなくて、あたしは完璧ストーカー状態だったのに今は普通に接してくれる。
今日は一緒にお昼ご飯を食べる約束をしていた。
小沢くんに頼まれたパンと缶コーヒーを買って屋上に来た。
半分パシりなんだけど、それでも嬉しい。
「おお、サンキューな。」
パンとコーヒーが入った袋と引き換えに、買ってきたもののお金をあたしに渡してくれた。
「ありがとう。」
「なんでお前が礼言うんだよ。つか早く食え!」
性格も、なんだか少し明るくなったような。
いままでは、クールなイメージが強かったからかな。
でもこれが本来の小沢くんなんだと思う。
ただいつもは口数が少ないだけで、
アツ兄にも明るく接してたし。
「なにしてんだよユズ、腹減ってねーの?」
「うぅん!食べる食べるっ」
あと、あたしのことを柚って呼んでくれるようになった。
なんか芦田だとアツ兄に申し訳ないとかなんとか、
あまり意味はわかんないんだけど……