不良彼氏〜金髪と天然〜
そのままあたしが座っている席の後ろの席に座った。
「え?康輝くん、急がなくていいの?部活…」
あたしがそう聞いても、康輝くんはなにも言わずにあたしの目をじーっと見てくる。
「康輝く…「なあ、ユズってさ…」
あたしの言葉を遮るようにして、康輝くんは言葉を続ける。
「ユズってさ、好きな人とかいんの?」
「え、い、いない…よ」
とっさにいないと答えたものの、違う。
好きな人、いるじゃん。あたし。
「そっか。なあ、ユズ…あのさ」
さっきから表情を全く変えないまま、ただあたしを見つめてくる康輝くん。
「俺さ…」