不良彼氏〜金髪と天然〜




なんとかダッシュで食堂へ行って、頼まれたパンとコーヒーを買って、いつも小沢くんとお昼休みを過ごす屋上へ向かった。



全力で走ってるからしんどいはずなのに、久しぶりに小沢くんに会えるんだって気持ちが弾んで、辛さも半減した。




ガチャッ、キィィィーーー、




重い屋上へとつながるドアを開くと、少し涼しい風邪が吹き抜けた。



「小沢くんっ!!!」



あぐらをかきながら携帯をいじっている小沢くんを見つけて声をかけた。



「これ、買ってきたよ」



そう言って小沢くんにパンとコーヒーが入った袋を渡した。



「ん、」



その袋と引き換えに、お金をあたしに返してくれた。



それを受け取って、あたしも小沢くんの隣に座った。




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