不良彼氏〜金髪と天然〜
揺れるこころ
「えええええええええ!!!!うっそ、ほんとに!!!?」
「…っ、しーーーーっ!歌穂ちゃん声大きいって!!」
授業中なのに大きな声で叫ぶから、みんなが一斉に振り向いた。
今は生物の実験中だったからまだしも、これが静かな数学とかなら最悪だったよ…。
「でさでさ、告られたんでしょ?広谷に!!!」
「う、うん…?」
「なに最後疑問形にしちゃってんのよ!好きだって言われたんでしょ?」
「う、うん。」
確かに、言われた。
でも、康輝くんはこう言葉を続けた。
「今すぐにとは言わないから。ゆっくりでいいから、ユズに好きだって言わせてみせるから。…って」
「きゃーーー!なにそれ超羨ましいっ!宣戦布告じゃん!」
片手で顔を抑えてバシバシ机を叩く歌穂ちゃん。
「ユズ!広谷いいじゃん!広谷超かっこいいじゃん!よかったね!!」
なんて言いながら今度はあたしの背中を叩いてきた。
痛いよ、歌穂ちゃん…!