たった一つの流れ星
「そりゃ続けられるなら続けたいとは思うけど…」
亜紀が小声で呟いた言葉を佑二はしっかり聞いていた。
こいつ…嘘もつけないのか!
佑二の頭にカッと血が昇る。
「だったら続ければいいだろ!俺との結婚より仕事の方が大事なんだな?!」
亜紀が急に怒鳴られ、ビックリして体がビクッと動く。更に佑二は吐き捨てる様に言った。
「お前にそんな気持ちがある以上、結婚は無理だな」
そう言うと佑二は家を飛び出した。外はいつしか雨が降っていた。
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