キミと出逢えた。【仮】
女は屋上に続く階段に消えていった。
俺もそれに続く。
――――バンッ
勢い良くドアを開けると
少し驚いた顔の女。
「あっ。
桐生くん!!
もう傷大丈夫?」
「あ?あぁ。」
コイツ俺のこと知ってんのか?
「この前ありがとな。」
「どういたしましてー。」
そう言いながらニコッと笑う。
ていうか…
「俺のこと恐くねぇのかよ?」
「え?
恐くないよ。
桐生くん優しいし。」
「は?
てか名前知ってんのか。」
「まぁね。
あ!アタシは浬愛。
清水浬愛(シミズリア)
よろしく。」
またニコッと笑う。
「あ、あぁ。
桐生羚夜(キリュウレイヤ)」
「知ってるよー。」
ニコニコしながらそう言って
俺の横にチョコンと座る浬愛。