心霊×よもやま話し
その背中はやけに小さかった。



僕は、少し考えた末に部屋に入り、



そしてまた玄関の扉を音を立てない様に悠寛(ゆっくり)と閉じると鍵を締めた。


否、決して怖くないというのではない。



しかし、見える人なら解って頂けると思うが、



その対象が危険なもので、禍々しい何かを纏(まと)っている場合、



見た瞬間にそれは分るものなのだ。



この背中には禍々しいものはない。
< 7 / 27 >

この作品をシェア

pagetop