◆東雲庵◆2011〜2013
弥生
【弥生のはじめ】
さくら、さくら
弥生の空は 見渡すかぎり
さて、3月に入りましたね。
【弥生】…「いや、おい」から音が変化して「やよい」になったそうです。
「草木がますます生い茂ること」、だそう。(大辞泉)
一週間ほど自宅を留守にしていたら、緑のとんがり帽子だった庭のリリアンが、背丈をぐんと伸ばして、ところどころ濃いピンク色に変わっていました。
慎ましく丸い形を保っていた葉牡丹は、ぐんぐん羽根を拡げて、少し不格好になっていて
クローバーの若葉はこんもり繁って、チューリップの芽を覆い隠しています。
いつの間にか最高気温は20度に届こうとしているのですね。
春が、きた。
少し世間の風に当たらずに過ごしていたら、季節に置いてけぼりをくらったようです。
おばあちゃまが亡くなられたので、先週からずっと主人の実家のある神戸へ帰省していて、昨日ようやく自宅に帰りつきました。
思いがけず、長いお休みを頂いてしまいました。仕事も、野いちごも。
今日は3月1日。
卒業式を迎えられる学生さんもいらっしゃるんでしょうね。
ソメイヨシノにはまだ早いですが、河津桜などはもう満開のようで、他にも早咲きの桜の便りが届いてきました。
◆
この時期特有の、霞がかった空気の色が好きです。
もう少しすると山も薄いピンクの花をところどころに咲かせて、まさに“春山”の佇まいを見せてくれるんだろうな。
山櫻の薄紅
苔蒸した緑
霧で霞む白い大気
露を含んだ土の茶色
それは、日本ならではの、春の色。
……さて、呆けてばかりはいられませんので(笑)
書きかけのお話を更新して参ります。
3月1日、火曜日
新しい月のはじめに。
【弥生のはじめ】了