~ ☆プレーチェ★ ~
「……どういうことだ、これは」
さっきと違うこの態度から見て
絶対このガキが何か関係してるんだ。
いきなり服が変わってたり
母さんが変なこと言い出して
一体何なんだ!?
目の前の状況について行けない苛立ちと混乱し方だい…
頭が痛くなってきた……。
片手で頭を抑えながら
早く答えろ、とガキを睨むが
ガキは何も口にしないで
ただ困ったように肩を竦めて見せただけだった。
でも、その眼は明らかに何かした後で居心地が悪いんだと言っているようにしか見えず、それでピンッときた。
こいつが……原因なんだ……。
何をしたのかは知らないが
さっきから勝手なことばかり……。
「あんた、一体なんなんだ!!」
「うわっ!!」
「ちょっと!! 何するのよ!?」
前に立つこいつのコートを両手で掴んで怒鳴った俺に
こいつが声を出すから
母さんがすぐ俺の腕を掴んで離させようとした。
「やめなさい!
この子は靖(ヤスシ)さんの子なんだから
乱暴にしないで!」
「……靖さん?」
聞いたこともないのに
慣れ親しみの籠もっている名前が出されて思わず繰り返した。
「誰だよ? それ」
俺は母さんに聞いたのに、
「月菜のお父さんだよ」
と、俺にコートの襟掴み上げられてるガキが
今の体勢が少しは苦しいはずなのに
何でか平気な顔しながら答えてきた。