~ ☆プレーチェ★ ~
俺が言葉を飲み込むと、こいつの瞳はフッと元の柔らかい雰囲気に戻り
まだ俺のことを心配そうに見ている母さんの方を見た。
「もう夜も遅いのにこんなに長くお話をしてるから疲れてしまったのかも知れません。
まだ話してないこともあると思うけど
お話はまた明日にして今日はもうお休みにしましょ」
そう言うなり、ガキはさっきも部屋の中で光ったように見えた時にしたように
両手を何か握るように組みながら何かを小声で呟いた。
そしたらその言葉を合図にするように
母さんの首が一瞬ガクンッに傾いた。
何だ?
頭の中で疑問を持ったけど、母さんの異変はほんの一瞬のことで
下を向いた首はすぐ元に戻り、ガキの言葉に笑顔で母さんが頷いた。
「ええ、そうね。
考えて見ればもう24時も近い頃。
疲れているのも当たり前よね」
そこまで言うと、母さんは俺の方を見て笑顔のままで言ってきた。
「それじゃ、風邪引かないように寝るのよ」
「ぅえ……あ、ああ……」
いつもと違う……。
いつもは寝る前に、夜で歩いてたことをうるさいくらい怒るだけ怒ってきてるのに……。
おかしい…………。
そう感じてる間に、母さんは俺の反応になんか気にしないで、
「月菜ちゃんも、昼間教えた部屋を使ってゆっくり休んでね」
また、まるで優しいお姉さんみたいな雰囲気を漂わせながら言ってガキに聞かせていた。
そんな母さんに、ガキも猫被ってるみたいにニコニコ笑って手を振って頷いてるし……。