~ ☆プレーチェ★ ~


 そう落ち込んでいた気持ちを切り替えて、また説明に戻った。


「月世界には月菜以外にもたくさん月天使達がいるの。

そして月天使では心を助け・守る役目を持っている。

この世界で助けを求める心の声を聞きつけ

それに答えるように師達が月天使達に命令を下さる」



 言いながら月菜も立って、聖ちゃんの傍に行く。


 
「聖ちゃんも、助けを求めてるから月菜が来たんだよ」


 聖ちゃんは、は?と顔を顰(しか)めた。


「だから何ふざけたこと言ってるんだよ!?

俺は助けなんか求めてないっ!!」


 否定されることは分かっていたから

 どんなに恐い顔されたって恐くないもん。

 否定されたって月菜はここにいるんだから。


 まっすぐと聖ちゃんを見つめた。


「聖ちゃんがいくら求めてないって言ったって

月菜達にそんな嘘は通じないんだよ」


「嘘……?」


 聖ちゃんが疑問を込めて繰り返してきたから

月菜も頷いて説明する。


「月菜達には他人の心を感じることが分かるの。

それも、傷ついてれば傷ついてるだけ弱っている心の声が……。

それは聖ちゃんに自覚がなくても月菜達には分かることなんだよ」


「ば、バカバカしい!!

そんなでたらめ、信じると思ってるのか?」


「思ってないよ」


 バカにして、唾も飛ばす勢いで言ってくる。


 その勢いを治めたくて、静かに言った。


 思ってないけど、少しでいいから信じて欲しい。





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