~ ☆プレーチェ★ ~



「一つの小さな記憶の種のことだよ。

このセーメを使ったおかげで月菜はとりあえず

聖ちゃんの従妹ってことになりました。

よろしくね♪」


「って、誰が使っていいって言ったんだよ!

何が従妹だ!! 逆に迷惑だ!!

ストレスの固まりになるだけだ!!

今すぐその攻めるだかなんだか分からないモノを解け!!」



 大きな手でガシッと強く月菜の両肩を掴んで

 ガクガクとこっちの体を揺らしながら訴えてくる。



 ……本人が言ってる通り

 この状況がものすごく嫌なのが分かる。
 


 その証拠に、声のトーンがドンドン大きくなっていってる……けど。


「イヤ」


 月菜はプイッと横を向いて一言で斬!!


 それがどう取れたのか知らないけど

 聖ちゃんからピシッみたいな音が聞こえた気がした……。


「い、イヤってなぁ……」


 だって、言う通りにしてたら

 今までやってきた意味もこれからやっていく意味もなくなる
じゃん!


「そもそも【セーメ】は【攻める】じゃないし。

あと、いい加減声低くしないと本当に千麻さん来ちゃうよ」


「……」


 ふふっ、やったね!

 千麻さんにまた来られるのは困るみたい。

 黙ったよ♪

 少なくとも、こうして聖ちゃんを黙らせることができる方法見つけた!

 機嫌悪くなってるけど、自分の母親を巻き込みたくないと思ってるみたいだし


 よしとしよう。


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