~ ☆プレーチェ★ ~
…………………。
………はっ!!?
何をハッキリさせたって!?
って、何を嬉しそうにニヤニヤしてるんだ、母さん!?
ガキもガキで、何また頬染めてるんだ!??
「月菜はね~」
母さんとガキの反応に警戒する俺を見て
見た感じは恥ずかしそうだが
その眼を見ると何か企んでいそうな感じでガキがベッドの布団から出てきて
ベッドから降り俺の前に立った。
今までベッドの布団に身体を包んでてちゃんと見てなかったからよく分からなかったが
布団から出たガキは昨日と違う服を着ていた。
フードの両端にポンポン付いているVネックセーターと
7分丈のクシュクシュしているでおしゃれなブラックパンツという
昨日、天使だかなんだか訳の分からないことを言ってたわりには、女らしい服を着ているなぁ……。
淡いピンクの優しい色合いの深めのVネックセーターが
7分丈のブラックパンツとしっくり合い明るいイメージを出しているし……。
ん?
フードの両端に付いているポンポンと、カンガルーポケットがついてるな。
可愛いいな……。
そんな俺の一瞬の感想もよそに
ベッドから出てきたガキが怪訝そうな顔でヒョイッと俺の顔を覗き込んできた。
「わっ」
「聞いてるの、聖ちゃん?」
「は?なにを??」
「んも~、だから~。
月菜は聖ちゃんのことが好きなんだよって言ったの!」
「……は?」
なんだって??
好き? 誰が?
誰を??
〝だから、月菜が!聖ちゃんを!!〟
我が耳を疑う俺の心の問いに、また響いてくる声が返ってきた。
〝好きってことにしておけば、聖ちゃんの傍にいやすいからね〟
〝……ふざけるな……〟
そんな……そんな理由で、好きだって?
〝取り消せ! 今すぐ、母さんに言った言葉を取り消せ!
……そんなくだらない目的のために、好きなんて言葉を使うな!〟
声に出さなくても、頭に響いてくる言葉に俺も同じように返しながら
ガキを睨み、増していく苛立ちを堪えていた。