ドーナツの穴

「ねぇ、ドーナツ食べないの?」

隣に居た彼女はもうドーナツを食べ終わっていた。


「今から食べ始めるんだ」
僕は彼女に言った。



そういえば、僕がドーナツを食べるのは
いつも彼女に勧められてのことだ。

しかも彼女はいつも自分では食べない
穴のあいたドーナツを必ず買ってくる。


もしかすると、本当はみんなに見えるのか?


当たり前の事だから誰も気にしない。

そうなんだろうか?
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