白いベンチ


『寛貴と付き合ってて、咲ちゃん気使ってるみたいだったから。寛貴をよく知る俺がアドバイスしてあげようと思って。』



どこか軽い口調に素直に聞き入れられない私はそっけなく相槌をした



『寛貴は天然だから咲ちゃんが気にするほど思い詰めて考えてないよ。さっき試合に負けたのだって、当然の結果だと思ってるよ。少しも落ち込んでない。まわりの奴らは知らないけど寛貴はそうだよ。』



涼平の顔が少し強張っているように見えた



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