White Witch
北の洞窟
夕食も食べ終わり、まったりしていると
「よかったら、うちに泊まってください。」という、多分というか確実に何も考えずに親切に言った一言…俺もこんな見た目幼い子に手ぇ出すほど困ってねぇし、手ぇ出す気もないけど普通だったら危ないんだって知らなそうだな。
まぁ、お言葉に甘えてもらいますか。べットで寝れることだし。
そんで何が嬉しいのか、顔は見えないけどすげぇーウキウキしたオーラ全開で頭から花を撒き散らせる勢いで準備してるよ。
呆れた目をしながら、俺は何気なく聞いてみた。
「そんなに嬉しいのか?」
「はい!本で読んでお泊りしてみたかったんです!!夜は枕投げをするんですよね?そして、夜更かしして星を見ながら語り合うんです!!素敵ですよね。」
ミランダは目をキラキラさせながら熱弁する。
すげぇー影響。どこでそんなこと読んだんだよ。俺にそれを求めるのか…酷だ。
「ミランダ、俺…そんなんするように見えるか?」
「見た目が何か関係あるんですか?」
ニクスが何を言いたいのか、全く通じない。
ちょっと長いため息を出し
「あのな、そういうのは大低10代そこそこの女の子同士がするもんなの。」
※別にそうとは断言できません。
「…そうなんですか。」
目に見えて落ち込む姿にちょっと言い過ぎたか。罪悪感が残る。
そうだったんだ。枕投げも夜更かしも女の子同士じゃないとダメなのか…やってみたかったな。とそんなことを考えながらベットのシーツを変えていると、ぼふ!と顔に柔らかい衝撃!!足元には枕。
しばらく何が起こったのか状況判断できずにいると
堪えた笑い声が聞こえてきた。
訳がわからずに、笑っているニクスを見ると目が合い堪えるのが限界になったのか、もう声を出して笑っていた。
一通り笑って収まったのか、呼吸を整えていると
「お前、反応面白すぎ!やりたかったんだろ?枕投げ」
二クスの一言で、そうか!これが枕投げなんだ!と漸く状況を理解できた。
ちょっと嫌そうだったニクスが付き合ってくれることに嬉しくなった。
感動に浸っているとぼす!とまた顔面に枕が当たった。
「ボーっとしてると当たるぞ。ちゃんとやり返さないと!」
勝ち誇った感じの顔で言われた。私だって負けない。