White Witch
魔女の棲む森
太陽が出始めると、まわりが明るくなり始め朝霧に包まれている中、遠くから人の声が聞こえてきた。
男はそんな声で目が覚めた。
その声は誰かを探しているようで名前を呼んでいる。
すると、男のそばで丸くなって寝ていた生き物が耳を緊張させ顔を上げた。
声はだんだんと近づいているようではっきりと聞こえてきた。
「ザハルー!」
「ザハルどこにいるのー!」
「家出なんかしたっていいことないいんだからね!」
「ザハルー出てきて!」
はっきりと聞こえてくると、その生き物が立ち上がったが、なんだか声の方に行こうか迷っているようだった。
「お前のご主人様か?いかないのか?」
男が生き物に問いかけると、やはり迷うように首だけ声のする方に向けている。
仕方ない、男はその生き物を抱き上げるとその声の主のところに向かっていった。