眼鏡王子と地味姫



「えー、今日はこれで終わり。気をつけて帰るように」


なんか、めっちゃ疲れた。


「姫、帰ろ?」


ピーポンパンポン


「1年2組、大城くん、天野さん至急職員室に来て下さい。」


ピーポンパンポン


「ごめん、璃南職員室に行ってくるわ」


「んじゃ、先帰っとくわ♪」


はぁ、なんでこんな時に呼びだし?


まぢ、ありえへんわ……


さっさと行って帰るッ♪


トントン………


「失礼します。天野ですけど……」


「天野、こっちだ。」


こんな部屋があるんだぁ。


なんか、全部が高そうな部屋……


「天野、遅いぞ。大城が待ってる。」


「すみません。」


なんで、私が謝らないとあかんの?


「ゴッホン、じゃ早速本題に入る。まず、お前らは本当に大城と天野か?」


当たり前じゃん。んじゃ、誰やと言うねん!!


「「はい。そうです。大城です。
天野です。」


なんでこんな事……


「写真と違う……。なんでだ?」


なんでって、変装してるからじゃん。


じゃ、大城くんはなんで違うんだろ?


「僕は、眼鏡をかけていないだけです。」


「私も!!同一人物です。」


「じゃ、眼鏡を取ってもらってもいいかな?」


はぁ?意味分かんない。取りたくないし。


「じゃ、大城くんから取って?取らないと退学かもね?」


「はい。これでいいですか?」


何?ヤバい……カッコイイ♪


「じゃ、次は天野さん。」


はぁー、やっぱり……


仕方ない。もう知らない。


「はい。これでいいですか?」


あれ?なんか、みんな顔が赤い……。


熱でもあるんかな?


「天野さんもういいですよ。」


「では、もう帰ってもいいですよ」


やっと帰れる♪


「天野さん、遅いんで送ります。」


「大丈夫♪家、近いし」


「危ないですよ?」


「ほんま、大丈夫♪んじゃ……ね?」

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