多重書きの二等辺三角形

- 第4中学校 -


『着いたよ。うわー懐かしいなぁ。もう3年ぶりだもんなぁ。』


「ここが純ちゃんの母校かぁ。ここで純ちゃんは勉強したんだね。」


『うん。』


「バンド組んだんだね。」


『うん。』


「恋…したんだね。」


時が止まった。


ごめん。


こんなこと急に言い出してごめんね、純ちゃん。


大人になるって決めたはずのに…。


『ユナ…俺を許してくれるまで俺は待ってるから。いつまででも待ってるから。』


そして純ちゃんと私は、いつもより長いキスをした。


純ちゃんとひかりさんの母校の前でキスをしたんだ。

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