多重書きの二等辺三角形

- 16時36分 -


私は公園の近くの交差点まで来ていた。


夕陽がとても眩しかった…。


そう、これが最後の待ち合わせなんだ。


信号待ちで足を止める私。


横断歩道の反対側に純ちゃんを見つけた。


純ちゃんの頬がオレンジ色に染まってる。


私と純ちゃんの目の前を通るたくさんの車。


私たちの関係を…


切れるはずないと思っていた絆を…


そのたくさんの車が、何度も何度も念をおして引き裂いてるみたいだった。


それこそ、もう二度と繋ぎとめることが出来ないくらい何度も。

< 386 / 400 >

この作品をシェア

pagetop