多重書きの二等辺三角形
『おーい!早く行くぞ、ユナ。』
「うん♪」
懐かしい公園の前を通った時、自然と私の足は止まっていたんだ。
『どうした?早く行かないと映画始まっちゃうぞ?』
私はシーソーを指差して話した。
「人生ってさぁ、シーソーみたいなもんだって今すごく思うよ。左が過去で、右が未来。ズシンと重い過去を左側に置けば…その分高く!!そして勢いよく!!未来は上に跳ね上がっていくんだ♪それこそ天に届くほどね!!!」
『なんじゃそりゃ?』
俊ちゃんは不思議そうに首を傾げる。
「ううん、なんでもなーい♪じゃあ映画行こっか?」
私は彼の手を取って走った。
そう、未来にむかって走りだしたんだ。
光の射すほうへ…。
純ちゃん、ひかりさん…ありがとう。
私は今幸せです♪
FIN