多重書きの二等辺三角形

『そろそろ店戻ろっか。』


えぇー。。。


戻りたくなかった。


もっと一緒にいたかった。


でもそんなこと言えるはずもない。


「うん、そうだね。」


私は重い腰を上げて歩き出す。


すると円城寺くんが言った。


『あっ、そうだ!!ケータイ貸して。』


「えっ、いいけど…何で?」


『いいから、いいから。』


私のケータイを取り上げて、一心不乱に何か打ち込んでる。


(カチカチカチカチカチ…)

< 63 / 400 >

この作品をシェア

pagetop