幼なじみは恋愛対象以外!?
「・・・殴ったって言うか・・・
ちょっと、叩いたみたいな・・・」

さなが言ったの?

「かわんねーだろ」

そんなにれんにわたしの事
嫌いになってもらいたいの?

「何で、叩いた?」

理由なんて・・・
言えるわけがない。

「何でもいいじゃん」

「何でもよくねーよ。
さなは、俺の彼女だ

泣かす奴はゆるさねぇー」


「・・・そんなに・・・

さなが大事?」

「・・・ああ」

ああ・・・
何で早く気づかなかったんだろう。

この2人に、わたしが入る
隙間なんか・・・なかったんだ。


わたしは、俯いた顔を
思いっきりあげて、言った。

「ちょっとさな・・・最近
調子のってっから、こらしめただーけ」

笑顔で、こう言ったんだ。

「すみませんでしたー。
もう、あなたのかわいー彼女さんには
手、出しませんよ!」


「それじゃ、さよなら」
わたしは、その場を去った。

「お前・・・さいてーだな」
れんの言葉を聞こえないフリをした。

まともに聞いたら
きっと・・・泣いてしまうから。
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