Eleven days
「でも野球やってるときはカッコイイけど、恋愛対象にはならないよね。」 里はさも自分の方が井早和よりも上と言わんばかりの言い方で友達と、喋っていた。






「ほっ」 松口に一気に安堵感が湧いた。




井早和に興味がないと知っのもそうだが、 里のあの言い方だと、彼氏がいないのだろうと勝手に推測していたからだ。






安心感に包まれていた松口に、際遠が近づいてきた。

際遠とは松口と同じクラスで、将来は井早和とバッテリーを組むだろうキャッチャーである。






「なぁ周平、あいつ自分の事なんだと思ってんのかなぁ??」




松口は際遠から思いがけない質問がきたので、いつもの癖を出してしまった。






「ん゛っ…… なにが?」

戸惑いながらも答えた松口に、際遠は松口が今まで知らなかった新事実を話し出した。
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