(禁断)瞳を閉じて。【完】
第一章//悲しい恋の訪れ
*日常*
掃除の為にエアコンが切れて暑いリビング。
季節は夏。
私、高梨海は、ソファーに中学校時代のハーパンにTシャツ姿で寝転びながら、アイスを食べる。
「海、お願いだから部屋で勉強して来て!」
“掃除の邪魔”と言わんばかりに、母親が私のお尻を叩く。
私は「はーい」と言いながら立ち上がり、部屋に戻る。
夏休みに入って1週間。
宿題は……片付いてない。
私はアイスしゃぶりながら、山積みの宿題を見る。
…そう言えば…。
「陸ーリクー兄に教えて貰えば良いんだよね!」
もう大学も休み。
お昼までは寝てるし、起こしちゃうけど、妹の為に助けて貰おう。
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