(禁断)瞳を閉じて。【完】
*別れ*
―――遥とベッドに入り、天井を見上げた。
「久しぶりだよね。こうやって眠るの」
「そうだね。遥が“狭い”って言うから」
「だって、狭いから」
本当、はっきりと言い過ぎな子だよ。
でも――手を繋いでくれた。
冷えきった私たちの手が、温かくなる。
「海」
「んー?」
「あんたのお陰だよ」
「何が?」
ちょっと、わかってる。
でも、遥の口から聞かせて?
「……豊と、また恋人になれた」
「うん、良かった。良かったね、遥…」
私は自分の事のように、嬉しい。