(禁断)瞳を閉じて。【完】
―TO.空―
兄妹として出逢えた事。
空と恋人になれた事。
私にとって、大きな財産になったと思う。
幸せな出来事だよね。
それを手離す私は、どれだけの贅沢者なんだろう…。
共に育ち、共に歩み、
隣に居る筈の空がいない生活は、私にどんな雨を降らすかは…わからない。
でもね、その雨を乗り越えたら、私たちは幸せになれると思うの。
どんな幸せかはわからない。
空の隣には別の女性がいて、2人の間には、可愛い子供…。
悪くは…ないよね。
私は、空の子供を産めないから。
幸せなわりに、運命は、残酷だったかも知れない。
寂しくて…悲しくなる未来かも知れない。
それでも、私は空が笑ってたら良いよ。
それが、私の幸せ。
空……大好きだった。
やっぱり、嘘だよ…。
これからもずっと、私は空が……