(禁断)瞳を閉じて。【完】
*妊娠*
季節は巡り、梅雨が来た。
大学もそれなりに楽しい。
GWには、優君が遥と豊先輩を連れて、遊びに来てくれた。
別れから3ヶ月が過ぎて、1人だけの生活にも慣れた。
しかし……寂しさが消えず、誰か人と接していたくて、家庭教師のバイトもしている。
中学生の女の子3人。
週に2日ずつ、教えてる。
「はぁ……」
けれど、家に帰る度に、ため息は溢れてしまう。
新しく変えた携帯を開き、数少ない電話帳から、優君の携帯番号を引き出し、電話をする。
ほぼ毎日、21時に電話をしてるんだ。
空や陸兄の事を、聞く為に。