(禁断)瞳を閉じて。【完】
「何て言おうかな…って」



もしかしたら、親泣かせな、親不孝な娘だと思われるかも知れない。

今までも、胸を誇れるような、良い娘でもなかったんだけどね…。



「そのまま言えば良いんだよ。
海ちゃんは、一つの命を守ってるんだから」



ボコボコと蹴られるお腹。

優柔不断な私を、怒ってるのかも知れない。

どれだけ、この子に支えられて来たか、自分でもわかってるのに。

両親にも伝えられないなんて、ダメだよね。

…ママ、ちゃんと伝えるよ?

だから、怒らないで?

大丈夫。

大丈夫だから――。




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