(禁断)瞳を閉じて。【完】
「大丈夫かっ!?」



階段から駆け降りて来た陸兄。

両親も、「どうしたのよ!!」と、起こしてしまったのか、部屋から慌てて出て来た。



「階段、踏み外しただけ」



空兄は私の上から退き、私の腕を引っ張り、起こしてくれた。



「怪我はないか?」



電気を点けた父親が、私の顔や体を見る。

私は「大丈夫!!」と、叫び、部屋へと走った。

部屋に入るとすぐある全身鏡を見て固まる。

空兄の温もりを覚えた唇に手を当てる。

“アクシデント”…
わかってるのに、胸がドキドキし、顔が赤くなる。
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