(禁断)瞳を閉じて。【完】
最終章//悲しい恋の結末
*真実*
―――9月19日、私は新幹線で地元に帰って来た。
キャリーバックをコロコロと音を起てながら引き摺り、優君のマンションまでを歩く。
額に滲む汗を拭いながら、渡されてた合鍵でお邪魔すると、相変わらず綺麗な部屋。
掃除の一つでもしようと思ったけど、私にしてあげる事がないほど、完璧だ。
だから、優君が大学から帰って来る筈の16時までの4時間。
手の込んだ手料理でも作ろうと買って来た材料の入った袋を持ちながら、キッチンへと入った。
ボルシチと、ステーキとサラダとロールパンを作るつもり。
陸兄と優君の大好物。