(禁断)瞳を閉じて。【完】
…私も、会いたかった。

豊先輩から私の事を聞き出したらしい遥は、≪一番の親友に隠し事してんじゃないわよ!!≫と、怒りに溢れたメールを送って着てた。



「ごめん…ごめんね…遥…」



「あんた!少しは私にも甘えなさいよ…っ!!」



「うん…ッ」



「化粧が剥げる!」と、自分と私の顔を、優しくハンカチで涙を拭う遥。

豊先輩は「出産、立ち会う覚悟はあるからね」と、頭を撫でてくれる。



「それって、また“予行練習”ですか?」



「そうそう(笑)」



どこか照れたように、鼻を擦る豊先輩。

遥からは、「アホじゃないの…」と、白けた目を向けられていた。




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