(禁断)瞳を閉じて。【完】
「これが、本当の招待状」



「……新郎、高梨空……新婦、海……」



開いた招待状のピンク色の用紙には、そう書かれてた。

陸兄と優君は、「俺らまで騙す?」と言いながら立ち上がり、美咲さんたちや遥を見た。



「もう一度だけ訊くよ?
海ちゃんは、誰が好き?」



…私…。



「私には…好きな人は居ない」



だって、私は。



「空を…愛してるから…っ…」



手紙に書けなかった言葉。

苦しめたくなかった。

気持ちをしまう為に書けなかった言葉。

神様を味方にされたら、言うしかないじゃん…。
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