(禁断)瞳を閉じて。【完】
この話が、遥の冗談と気付かなかった私は、頭の中が空兄でいっぱいになる。

…私たちは兄妹。

好きになってはダメ。

好きになってはダメ!!

そう思えば思うほど、私の胸に痛みが走った。



「恋に規則はない。自己暗示を掛けるの止めなさいよ?」



「…はい…;;」



…何故、バレたんだろう。

私は遥の言う事はわかる。

でも、やっぱりダメだよ。

お兄ちゃんを好きになっても、悲しいだけ。

あれは……事故なんだよ。

空兄だって、そう思ってるだろう…。

私は胸の痛みをシカトして、自分に強く言い聞かせた。

“私は貴方を好きじゃない”と…。



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