(禁断)瞳を閉じて。【完】
「海ちゃんの友達が正しいと思うけど。好きだから、キスを意識するんでしょ?」



「それは初めてだから――…」



「初めても何回目でも関係ない。俺が海ちゃんにキスしても、意識しないでしょ?」



「優君はお兄ちゃんみたいだからね…あ…」



自分で言った言葉に固まった。

“優君はお兄ちゃんみたいだからね”――…
じゃあ、空兄はお兄ちゃんとして見てないの?



「空さんを、男として意識してない?」



「…してる、よね…」



私は優君を見る。

優君は私を見て、笑う。

お兄ちゃんに恋をして許されるの…?

…お父さんやお母さんが怒るよ。
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